みわ由美 発言・交渉、いつも住民と!
県議会報告 コンテンツ
タイトル 【2007年 2月県議会】予算委員会 第3日目(07/03/05) タイトル

2007年2月県議会 第3日目(3月5日)

□三輪由美委員 日本共産党、松戸市選出の三輪由美です。
 教育問題、初めに県立高校の統廃合問題について伺います。県は昨年12月、東葛・葛南地域の生徒増の地域で4組8校もの統廃合を進める3期計画を決定し、激しい怒りが広がりました。10年間で17校もの県立高校つぶしに、1期、2期、3期で35万筆もの山のような反対署名が寄せられたにもかかわらず、逆に県は3期終了後も高校減らしを決めています。実施校での検証はまるでなし、こんな無責任は許されません。
 私は、相次いで矛盾や問題が吹き出している高校関係者から直接お話を伺ってまいりました。まず、指摘したいのは、無理な統廃合で二つの校舎を行ったり来たり、生徒や教員に大変なしわ寄せが押しつけられていることです。例えば統合して2年目の県立鶴舞桜が丘高校では、使用校舎が二つに分かれているため、生徒たちは15分もかけ、わざわざグリーンキャンパス、農場がある旧市原園芸高校にバス移動しなければなりません。週2日、お昼休憩を15分間も削られるため、昼食時間が10分ちょっとしかとれない異常事態です。さらに、新年度は、県が統合3年目、仕上げの年だから、全生徒が鶴舞キャンパス、旧鶴舞商業高校に毎日通えと、バス移動が大幅にふえる予定です。教育長、統合したために、昼食時間や昼休憩さえまともに確保されない。学校の実態は、県が統合前、生徒が無理なく学習できるよう配慮すると約束したこととも、そして改善を約束した本会議答弁ともまるで違うではありませんか。端的にお答えください。
□酒井茂英委員長 関係課長。
□江阜ァ立学校改革推進課長 県立学校改革推進課長の江浮ナす。
 県立鶴舞桜が丘高校では、1年生のみが週2回、昼の時間帯に授業のため、旧鶴舞商業高校の鶴舞キャンパスと旧市原園芸高校のグリーンキャンパス間をバスにより移動しております。平成17年度の昼食時間につきましては、3限目が終了し、教室を出るまでの15分間程度でありましたが、18年度はバスの出発時間をおくらせるなどの日課を調整いたしまして、昼食時間を25分間確保したところでございます。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 そうおっしゃいますけれども、同じものも言っていますけれども、現場の実態は全く違います。改善されておりません。11時45分からバス移動で12時に着。バスの中は飲食禁止ですから、さあ、教室に移動して手洗いし、仮に12時5分から食事、12時20分にはもう予鈴が鳴りますから、やっぱり実質15分程度の食事じゃないですか。休憩ですよ。語らう時間も体を動かす時間もなく、ほかのことをしようものなら、たちまち食事時間はなくなる。ところが、県の回答は、昼休憩を削っておいて、子供は5分か10分で食っちゃうんですよと言い放つんですから、もうあぜんとするばかりです。教育長、現に今、お握りをほおばりながら廊下を走る子や昼食を食べていない生徒たちがいる。深刻な実態、訴えが来ているんですよ。
 また、今、1年生だけが週8回、バス移動です。ところが、新年度は全学年全クラス、週30回ものバス移動へとふやして、2時間目と3時間目、授業の間の10分休憩にも15分のバス移動が食い込むのが14回、帰りのショートホームルームにバス移動が食い込むのが8回。大変な計画案を立てて、現場は苦心惨たんしていますよ。教育長、10分休憩なのに、無理やり15分のバス移動。無理でしょう。どうお考えですか。昼食が食べられない生徒、新年度の無理なバス移動の計画案で困り果てている、この実態を教育長は把握しているんですか。しているとすれば、教育長のそれに対する責任ある見解をお聞かせください。端的にお述べください。
□酒井茂英委員長 関係課長。
□江阜ァ立学校改革推進課長 昼休みは45分間ありまして、現在、昼食時間として25分、バス移動時間15分、休憩時間5分という内訳になっております。生徒はバス移動中もクラスメートと談笑するなどリラックスしておりまして、特に問題はないと聞いております。
 なお、来年度につきましては、今、検討中でございます。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 教育長、先ほど申しましたように、子供たちは大変な実態でありますし、新年度、こんなに現場では苦心惨たんしているその事実、知っているんですか。それに対する教育長の見解をお述べください。
□酒井茂英委員長 佐藤教育長。
□佐藤教育長 先ほど課長から答弁申し上げましたように、休憩時間、あるいは昼休み時間につきましては、改善に努めているところでございます。引き続き現場の意見を聞きながら改善に努めてまいりたいと考えております。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 食育を知事も教育長も華々しくパンフを配って、ネットでも強調されていますよね。1日3度はきちんと食事を、よくかんで、食事時間を5分は多くと。統合校では、県みずから、昼休憩の間に移動させて全く違うことをやらせている。現場の責任じゃない、県の責任ですよ。厳しく指摘しておきます。
 さらに深刻なのは、新年度1学級減となることから大幅に教員が減らされる。2校舎で生徒も先生も大変なのに、一つの学校扱いで教員だけは機械的に削減するのはやめてくれと、当然過ぎる声です。県立茂原樟陽高校でも、そうした声が上がっています。鶴舞桜が丘高校では、農場があるグリーンキャンパスに保健室の養護の先生が今おられるんですよ。ところが、新年度は、その先生まで削減されるのではないかとの話です。過去にも農業の実習でトラクターに指を挟まれたりで大けがにつながりかねない事故が起きる危険性が大なのに、とにかく県が人を減らせと言っているから、そのときは救急車を呼ぶしかないかなどと、春の入学式を前に生徒の安全さえ守れない、大きな不安が広がっています。教育長、グリーンキャンパスに養護の先生、必要でしょう。どうですか。統合しても、仮に学級減になっても、例えば鶴舞桜が丘や茂原樟陽高校など、2校舎使用ですよ。教職員は1人たりとも減らさないと、教育長、明言をしていただきたい。いかがでしょうか。
□酒井茂英委員長 関係課長。
□根本参事兼教職員課長 教職員課長の根本でございます。
 来年度の教職員の配置については、現在検討しているところでございます。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 教育長、今、るる述べましたように、現場は2校舎移動で大変な事態ですよ。新年度、鶴舞桜が丘、あるいは茂原樟陽高校、このままですと、かなりの教員が削減されかねない。これでは本当に現場は大変ですよ。新年度予算でも高校教員は大幅削減ですよね。前年より169名も減になっており、県単独高校教員は59名も減。県単は5年前の6割に減らされております。教育長の答弁を求めます。この二つの高校において、1人たりとも教員は減らさない、確保すべきだと思いますが、教育長の見解をお聞かせください。
□酒井茂英委員長 佐藤教育長。
□佐藤教育長 先ほど課長から答弁申し上げましたが、来年度につきましては検討中でございますが、統合後の学校の教員につきましては、その学校の運営が円滑にできるよう、基準に基づいて、学校の規模に応じて適切に配置しているところでございます。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 減らさないとは言えないわけですよね。知事、高校再編のねらいは一体何だったのか。これは明白ではありませんか。県立茂原樟陽高校でも、今年度から農業高校と工業高校二つを一つにして、千葉県初の総合技術高校だと県は胸を張りますけれども、何のことはありません、現場は苦労していますけれども、肝心の工業高校移転の予算は新年度ゼロですよ、教育長。2年連続、校長は、地元中学校に約束違いで済みませんと謝罪して回った。これ、校長の責任じゃない。知事の、県の、教育長の責任じゃないですか。じゃ、今年度どうしたか。今年度は2校舎移動で生徒が落ちつかなかった。だから、新年度は、工業の子は工業校舎で、農業の子は農業校舎で、元どおり別々に学ぶことを決めたと。でも、県は、教員減らしだけは進めてくる。生徒が移動しない分、統合で選択科目はふやしているんですよ。学科は新年度減るかもしれないけれども、選択科目をふやしている。逆に先生がかなり移動しなきゃならないのに、教職員は減らさないでほしいとのことです。
 知事にお聞きしたい。統合先にありきで、鶴舞桜が丘のように昼食時間も休憩時間も削る、農業実習をやっているのに養護の先生も削ろうとする、これが知事の目指す食育ですか。統合して、こんな状態にして、これで生徒の安全を守れると思っているんですか。また、茂原樟陽高校のように、統合だけは先にやり、条件整備も予算もゼロ、教員だけは現場の声を聞かないでどんどん減らしていく、これで県初の総合技術高校だ、統合してよくなったと、知事、胸を張れますか。知事の言う統合とは、こういうことだったのですか。知事の見解を求めます。
□酒井茂英委員長 堂本知事。
□堂本知事 お答えいたします。
 県立の高校の統廃合問題は、それこそ学校出身者は自分の学校を残したい、それから、そこに今在籍している方、あるいはPTAの方たちはいろいろなことで残したいということはあると思いますけれども、しかし、県立高校の再編は、生徒の興味、あるいは関心等が多様化してきています。そして、中学校卒業者の数が減ってきているわけですね。そうした場合に、一つの小さい学校が幾つもあるような形ではなくて、適正規模の学校にするということ、高等学校の場合は大変大事だと思っております。適正規模化や適正配置、そして学科の再構成等を実施するものであると認識をしております。再編によって、生徒が生き生きと夢を持って高校生活が送れるよう、魅力のある高等学校づくりが進められるようにと期待をしているところです。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 知事の答弁を聞いてあきれました。現場は必死の努力ですよ。予算がゼロでも、教員が削られようとも、子供を守るのが校長や教師の仕事だ。涙ぐましい努力をして立派ですよ。ところが、知事は、教育長は、その現場の苦しむ生徒の声、教員の声、全く目に入っていない。私がこう言っているのに、知事はそのことについて答えない。教育の条理もお構いなしに、県は千葉県行革推進委員会と一体となって高校減らし、教員競らし、歳出減らしに突っ走る、これが統廃合のねらいだと断ぜざるを得ません。千葉というのは福祉の心だけじゃない、教育の心もない県か、情けないと申し上げざるを得ません。統廃合の抜本的な見直し、そして中止を強く求め、次の質問に移ります。
 最後に、全国一斉学力テストについてです。来月24日、県内すべての小学6年生、中学3年生、合わせて約10万5000人もの子供たちを参加させ、全国一斉学力テストが実施されようとしています。学力実態調査ならば一部を抽出して行えばいいのに、全員一斉にやらせることが大きな問題です。日本では、かつて1961年から4年間、全国一斉学力テストが行われましたが、成績の悪い子を当日休ませる、教師が子供に答えを教えるなど、教育とは無縁の事態が広がり、中止に追い込まれたのです。ところが、復活です。目的について、前文部科学大臣は競争意識の涵養のためと語り、安倍総理は、テストを実施し、結果を公表し、だめ教師はやめていただくなどと、あけすけに語っています。子供も教師も学校も勝ち組、負け組、一層異常な競争教育の渦に巻き込まれ、子供と教育をゆがめるばかりです。現に実施した東京都では、中学校で担任が、最後まで受けられない子は来るなと生徒指導し、生徒が欠席する。テストの成績を上げるため、過去問をやらせてばかりになった。学校選択制と相まって、成績の低い学校ではとうとう新入生がゼロで入学式ができなくなったなど、驚くべき深刻な事態が広がっています。教育長、12月議会で、学力テストは過度の競争につながるものではないと答弁しましたけれども、この東京での深刻な事態は、あなたの答弁とは全く逆ではないでしょうか。百害あって一利なし、こんなことが千葉で起きては大変です。国に中止を要求し、千葉県も不参加とすべきではありませんか。答弁を求めます。
□酒井茂英委員長 佐藤教育長。
□佐藤教育長 国が実施いたします全国学力・学習状況調査は、教育の機会均等とその維持向上のために、児童・生徒の学力・学習状況を把握、分析すること、それから、各地域が全国的な状況との関係において教育指導の改善充実を図ることを目的としておりまして、さらに公表についての配慮事項も示されていることから、過度の競争につながるものではないと認識しているところでございます。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 しかし、国は子供個人に結果を通知します。都道府県別の結果も公表します。県は、県内の状況の公表を検討しています。各市町村や学校は、結果の公表をゆだねられていますから、つまり、みんながその気になれば、これは結果がすべて公表されて、学校個人、市町村、県、総序列化、順位が明らかになってしまうではありませんか。県として、どんな形であれ、公表はすべきではないし、市町村や学校にも公表させるべきではないと考えますが、どうでしょうか。
□酒井茂英委員長 関係課長。
□嘉村指導課長 指導課長の嘉村でございます。
 本調査の実施要領では、都道府県教育委員会は、個々の市町村名や学校名を明らかにした公表は行わないこととございます。また、市町村が地域内の学校全体の結果を公表することや、各学校がみずからの結果を公表することについてはそれぞれの判断にゆだねられておりまして、県教育委員会としては、その判断を尊重したいと考えております。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 東京では、すべて公表されて大変なことですよね。知事、12月議会では、過度な競争がない形で学力が向上していくことが望ましいと答弁されていますけれども、しかし、今のような状況では、これは大変な、知事の言っている逆のことが千葉で行われてしまいます。愛知県犬山市では、きっぱりと今回の学力テストへの不参加を宣言し、犬山の子は犬山で育てると、こういうふうにはっきりと胸を張っておられます。学力世界一のフィンランドでは、5%の学力調査、そして少人数学級実現で真の学力向上に大きな成果を上げており、本当にこうした世界の流れを見据えて千葉県みずからが、今、国連から指摘をされているような競争教育のゆがみをただしていく、その先頭に立って頑張らなきゃならない。しかし、今の答弁では、千葉県の子供たちは大変な事態になりかねません。日本共産党は、そうした競争教育をただすため……。
□酒井茂英委員長 質疑時間が経過いたしましたので質疑打ち切りといたします。
□三輪由美委員(続)全力を上げることを求め、終わりといたします。
□酒井茂英委員長 以上で共産党の質疑を終了いたします。

トップページ
みわ由美物語
かけある記
県議会報告
やすらぎのとき
みんなの声
大好き!まつど 千葉
みわホット通信
リンク
日本共産党みわ由美事務所
みわ由美ケータイサイト