みわ由美 発言・交渉、いつも住民と!
県議会報告 コンテンツ
タイトル 【2007年 2月県議会】予算委員会 第2日目(07/03/02) タイトル

2007年2月県議会 第2日目(3月2日)

□三輪由美委員 日本共産党、松戸市選出の三輪由美です。
 昨日、時間切れとなったため、冒頭に一言だけ申し上げておきます。知事は、千葉県が法人事業税の超過課税をしても、本社のある東京にみんな持っていかれて、千葉県にはほとんど入ってこないかのように答弁をされました。とんでもない間違いでございます。製造業の法人事業税は、すべて事業所の従業員数で案分をされて、その県に入ってきます。しかも、千葉県が超過課税した税収増はすべて千葉県の収入となり、これは幾らふえても交付税を減らされることのない正真正銘の歳入増であります。知事、こういうこともわきまえないで、超過課税を拒否しているのでしょうか。まことに情けないと言うほかはありません。資本金1億円以上の大企業に目いっぱいかければ、新年度なら268億円の財源確保になるということですから、改めて超過課税を強く要求しておきます。
 では、2日目の質問、税の使い方についてであります。むだ遣いはやめて県民福祉の向上に生かしてほしい、これは県民の切実な願いです。ところが、実際はどうでしょうか。
 まず初めに、新年度から県が実施しようとしている重度心身障害者、児童も含めた医療費助成制度の大幅削減について伺います。何とこの4月から県は突然、入院時の食事費用はすべて有料、自己負担とし、1回260円、1カ月2万4000円もの大変な負担を押しつける計画です。8月からは、これまで所得制限なしで全額医療費助成していたものを、世帯単位で所得制限を導入し、医療費助成を打ち切るものです。いまだにほとんどの方に知らされておらず、寝耳に水だ。まさか全国初の条例ができた県で初のニュースがこれですか。今度は窓口無料化と期待したのに、まるで正反対。障害者の間に怒りが広がっています。
 知事、新年度から突然大変な負担を押しつけるなど、許されません。障害者や家族の方から意見は聞いたんですか。
□酒井茂英委員長 三輪委員に申し上げます。冒頭の発言は通告されておりませんので、注意をいたします。山口健康福祉部長。
□山口健康福祉部長 このたびの改正につきまして、障害者や家族の御意見は聞いておりません。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 大問題ではありませんか。障害者条例をつくって、そしていきなり春から大変な負担。一言も意見を聞いてない。知事、これはどういうことですか。どう思っているんですか、お答えください。
□酒井茂英委員長 堂本知事。
□堂本知事 今回の改正は、本事業の対象者が年々増加する中にあって、制度の持続可能性を確保するため、障害のある方であっても一定以上の所得がある方については、みずから御負担いただくことをお願いするとともに、通院患者との費用負担の均衡を図る観点からも、入院時の食費助成の見直しを行ったものでございます。
 なお、予算の成立後には、市町村を通じて障害のある方への周知を図ってまいる予定でございます。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 制度解説を聞いたわけではありません。知事、障害者の意見を聞いていないということに対して答えられないと。何と理不尽なことをするのでしょうかということを本当に厳しく指摘をしたいと思います。
 国の自立支援法により、障害者の方たちには、この間の調査でも、わずか7、8万の年金で暮らしているのに月平均2万円以上も負担がふえた。施設を出ていかざるを得ない。深刻じゃないですか。そこに追いうちをかけて県が有料化をする。24歳の重度障害の娘さんを持つお母さんは、話せない、自力で食べられない、生まれつき寝たきりのこの子から知事はお金を取るんですかと。たんが詰まれば命にかかわる、誤嚥による肺炎で入院しなければ死んでしまう。なのに、知事は、この子にこれ以上、何を負担せよと。取るところはほかになかったんですか、情けない県だと訴えておられます。知事、障害を持つがゆえに手当てがおくれれば命にかかわる重大事態です。医療があって、初めて生活ができる多くの重度障害者の方たちがいます。今回のこの有料化による負担増は、安心して暮らすことのできる社会を、福祉サービスの充実をと明記した県条例に明らかに背くものではありませんか。お答えください。
□酒井茂英委員長 関係課長。
□安藤障害福祉課長 障害福祉課長の安藤でございます。
 障害者条例との関係の中での御質問でございますが、障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例は、障害のある人に対する理解を広げ、差別をなくすための取り組みを進めることにより、だれもが暮らしやすい地域社会をつくるために制定された条例でございます。一方で、今回の見直しは、先ほどの知事の答弁にもございましたが、障害のある方に対する医療費助成制度を将来的にも持続可能なものとするために実施させていただくものでございます。
 なお、県といたしましては、厳しい財政状況の中ではございますが、例えば小規模なグループホームに対する助成ですとか、あるいは新体系サービスへの移行が困難な小規模作業所に対する助成措置など、国の制度への県独自の上乗せ措置を来年度予算において講ずることとしており、中長期かつトータルな視点に立った福祉サービスの充実に努めているところでございます。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 中長期、トータル。しかし、この春からは、今までずっと大事にしてきた県単の重度障害者への制度が大幅に削られる。知事、有料化、負担増、これは事実として、この条例で定めている、うたっている安心、そして福祉サービスの充実に後退するものではありませんか。背くものではありませんか。条例との関係で知事の見解をお聞かせください。知事にお聞きをしております。委員長、知事の見解、県条例の問題でございます。
□酒井茂英委員長 堂本知事。
□堂本知事 先ほど課長が答弁申し上げたとおりでございます。条例は、障害のある人もない人もともに暮らしやすい、そういった差別をなくすための理解を深めるための条例でございまして、食費の問題とこれとはまた別の問題だと認識しております。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 重大な答弁ですね。条例とは別だ。じゃ、一体何のために条例をつくったのか。重度障害者の方たちは、まさに命綱ですよ。ここを断ち切られる、細くされる。この障害者の思い、知事は全くわかっていないですね。何のために条例をつくったんですか。県の福祉の後退が、障害のある人もない人も、どちらも傷つけることになる。ある県立養護学校の先生は今回の案を知り、知事は全く障害児の気持ちを理解していない、こういうふうにおっしゃって、自分で寝返りが打てなくて床ずれがつらい、筋ジストロフィーの17歳の女生徒は、学校の寄宿舎に宿泊したその夜には、若い先生には夜何度かナースコールをするそうです。そのことを知った生徒のお母さんは、家では母親を気遣って、床ずれが痛くても、夜一度も私を起こさないんですよと。親の体はもうぼろぼろで、懐ぐあいも家計も大変だということ、よくあの子は知っていますからと涙ぐんでおられたそうですよ。知事、今回のことが実施されたら、今でも家族に気を遣い、つらい思いをして生きている子供たちに一層つらい思いをさせるのではありませんか。県条例には、障害のある人も障害のない人も、だれもがお互いの立場を尊重し合い、安心、福祉サービスの充実をと明記しているんですよ。この理念に背いて、ある人にも子供にも、そしてない人にも親にも一層の負担を押しつけるものではないでしょうか。知事の見解をお聞かせください。
□酒井茂英委員長 堂本知事。
□堂本知事 私どもは、先ほども課長が答弁し、私も再度申し上げましたけれども、条例は、差別をなくすための理解を相互に深めるための条例でございます。国の法律と、それから、その条例の理念との関係を先ほど課長が御説明申し上げましたけれども、国の方の法律の中で、今、急に対応できないようなことが起こっていることは事実ですけれども、国の法律を超えて、県でできることという範囲で私たちは最大限度の努力をし、緩和策をとりました。予算もつけました。したがいまして、ほかの県では多分余りやっていません。恐らく千葉と、あと一、二の県だと思いますけれども、そういった措置をとっているということでは、私たちは、よりきめ細かな対応をさせていただいていると認識しておりますし、そして、それをトータルでと申しましたけれども、法律で決められたことで、あと県で許されて、できる範囲のことで言えば、私たちは一生懸命やっているということを御理解いただきたいと思います。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 知事の答弁を聞いて、改めて知事にとって条例とは一体何だったのかと言いたくなります。県立養護学校の先生は、信じられない、全国初の条例をつくった県がすることでしょうか。子供たちに何て説明したらいいのかわからない。こんな県政がとても不安だと語っておられました。知事には、長らく県で障害児教育専門にかかわってこられた先生のこの率直な声が聞こえますか。真摯に受けとめていただきたい。知事自身が条例を絵にかいたもちにしていいのでしょうか。千葉県の重度障害者医療費助成制度の存続と、多くの障害者が今、待ち望んでいる医療費窓口無料化の実現をこそ強く求めて、次の質問に移ります。
 次に、日立系の大企業、IPSアルファテクノロジへの50億円県費投入について質問いたします。我が党の質問で、50億円の支出を決めたIPSアルファテクノロジの正規採用はゼロだということが明らかになりました。そして、さらに驚くべきことは、県がそのことは全く問題にせず、隣の親会社、日立ディスプレイズから正社員660人がIPSに出向している、何の問題もない、いまだに平然と開き直っていることでございます。しかし、そんなずさんな説明がどうして許されましょうか。私も現地を見て驚きましたが、御承知でしょうけれども、知事、道一本挟んで、右が50億出したIPS、そして左が日立ディスプレイズ。左から右に正社員が660人異動したが、その左のディスプレイズで1300人ものリストラがやられていた。県民の目から見たら、これはリストラ支援のための50億かということになるじゃありませんか。
 そこで伺います。日立ディスプレイズにおける全体の正規雇用の推移を、具体的な数字を挙げてきちんと説明していただきたい。
□酒井茂英委員長 関係課長。
□佐藤企業立地課長 企業立地課長の佐藤でございます。
 日立ディスプレイズの正規社員の状況ということでございますが、IPSの立地に伴う新規の雇用創出効果を図るということで、IPS社の協力によりまして、同社から日立ディスプレイズ社の採用数について報告を受けております。しかし、補助対象企業ではないディスプレイズ社の雇用人数については把握する立場にないと考えております。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 知事、日立ディスプレイズの正規社員の状況については説明できないと。これは大問題ですよ。平成19年の3月現在、日立ディスプレイズの正規社員、私どもは2200人と把握しておりますけれども、この点について県はどういうふうに把握していますか。
□酒井茂英委員長 関係課長。
□佐藤企業立地課長 委員の示しました2200人というのは、私どもはホームページで確認した数字でございますが、先ほど申し上げましたとおり、ディスプレイズ社は補助対象企業でないために把握はしておりません。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 それでは、平成17年4月の日立ディスプレイズの人数、私どもは3500人と把握しております。県はどのように把握していますか。
□酒井茂英委員長 関係課長。
□佐藤企業立地課長 17年の4月時点の雇用数については、再生法の関係の数字が委員のおっしゃった数字であるということは了解しております。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 では、県は平成17年4月、株式会社日立ディスプレイズの産業活力再生特別措置法に基づく事業再構築計画の認定について、把握をされているわけですか。
□酒井茂英委員長 関係課長。
□佐藤企業立地課長 国の方に出された計画書と、それから経済産業省の方で認定したというホームページ上の資料ということで確認しております。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 ここには3500人と明記をされています。県は、この点についてどういうふうに認識をされていますか。3500人、これでよろしいですか。
□酒井茂英委員長 関係課長。
□佐藤企業立地課長 県として、その当時の人数については把握しておりません。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 逃げてはだめですよ。これについては、平成17年4月、国の経済産業省になされている。国が認めている。これを把握されていながら、ここに明記されている3500人について、県がきちっとお答えにならない、県民の前に明らかにされない。知事、こういうことでいいんですか。知事の答弁を求めます。きちっと日立ディスプレイズでの正規採用の状況について県民の皆さんに明らかにしてください。今、ここまで課長が答弁したんです。知事、答弁に立ってください。
□酒井茂英委員長 関係課長。
□佐藤企業立地課長 IPS社の立地に伴って人材がディスプレイズから異動しておりますので、それに伴って日立ディスプレイズ社で補充のための採用が行われたということで、そういった形でのIPS社立地に伴う雇用創出効果を図るために、IPS社の協力によりまして、日立ディスプレイズの採用数について報告を受けております。
    (三輪由美委員「何人」と呼ぶ)
□佐藤企業立地支援課長(続) 正社員の採用数は110名ということです。
□酒井茂英委員長 三輪委員。
□三輪由美委員 3500人から2200人、1300人のリストラをやられていたという、今公開されている客観的なデータに基づいて私どもが示しているのに、課長もこれを認めない、知事はこれについて説明ができない。こんなずさんな説明で50億円もの県の税金が支出される。とんでもないことだと思いますよ。今、請負の問題、派遣の問題も大変なことですけれども、県に聞きましても、日立ディスプレイズにしても、IPSにしても、請負が何人か、派遣が何人か、これは言えないんですね。本当にひどい。
□酒井茂英委員長 質疑時間が経過いたしましたので質疑打ち切りといたします。
□三輪由美委員(続)これでは納得できません。逆立ちした税金の使い方をきちんと改めていただきたい。
□酒井茂英委員長 以上で共産党の質疑を終了いたします。

トップページ
みわ由美物語
かけある記
県議会報告
やすらぎのとき
みんなの声
大好き!まつど 千葉
みわホット通信
リンク
日本共産党みわ由美事務所
みわ由美ケータイサイト